国民的お笑い番組の司会者、回答者として長年活躍された落語家「桂歌丸」さん。
今回はAmazonオーディブルで聴ける、歌丸師匠の古典落語3選を御紹介!
最近のお笑いに食傷気味なアラフィフのアナタには…
シニアになったからこそわかる!?歌丸師匠の落語をおすすめします。
それでは、さっそく紹介していきましょう!
Amazonオーディブルで聴ける「桂歌丸」師匠の落語3選はこちら!
今回紹介する作品はこちら!
◎「井戸の茶碗」
平成18年5月 NHK「シブヤらいぶ館」からの放送音源
◎「鍋草履」
平成6年1月 NHK「初笑い東西寄席」からの放送音源
◎「つる」
平成16年1月 NHK「初笑い東西寄席」からの放送音源
60~70歳だった頃の歌丸師匠の卓越した「話術」と「笑いの間」を堪能できる3選。
どの話も、気づけば歌丸落語の世界に入り込んでしまうこと請け合いです。
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「井戸の茶碗」
正直者のくず屋(現在でいうところの出張買取業者)の清兵衛。
ある日、身なりの粗末な浪人侍から古びた仏像を買い受ける。
すると、ある屋敷の若侍がその仏像を買い取ってくれた。
若侍が家臣に買い取った仏像を洗わせていると、なんと中から小判50両が!
「仏像は買ったが、50両は買った覚えはない」という若侍は、清兵衛に小判を浪人に返して来いという。
清兵衛は50両を返しに行くが、浪人にも受け取れないと拒否される。
困った清兵衛は解決策を考えるが、事態はさらに面倒なことに…
短編小説を楽しんだかのような、およそ40分ほどの少し長めの一席。
歌丸師匠の軽妙な語りが、あちらへこちらへと右往左往する「くず屋の清兵衛」の滑稽な姿を連想させ、次第に作品に引き込まれていきます。
このお話は、思わず「ウマい!」と唸ってしまうほどの最後のオチが秀逸。
所々に、歌丸師匠が出演していたテレビ番組ネタなども盛り込んでおり、アラフィフ世代にはニヤリとさせられる場面もあります。
「堅物の浪人」「律儀な若侍」「困惑する清兵衛」の3人の個性的なキャラクターを見事に演じ分ける、歌丸師匠のひとり芝居を存分に楽しめる作品。
軽めのウォーキングで聴くには、ちょうどよい再生時間でおすすめです。
「鍋草履」
芝居の休憩時間中に「注文の鍋料理を客へ持っていけ」と言われた茶屋の若い衆。
時間まで鍋を階段下へ置いて、ぼーっと待っていると…
勢いよく階段から降りてきた男が、置いていた鍋に片足を突っ込んでしまった!
男に𠮟られたあげく、持っていく鍋の具材はグチャグチャ…
そこに茶屋の先輩が助け舟が。
「かまやしないから、崩れた鍋をそのまま客に持って行け」とアドバイスする先輩。
言う通りにする若い衆だが、はたして話の顛末は…
現代で例えるなら「宅配デリバリーの新人が、グチャグチャになったピザをそのまま客に持っていく」…
そんな無茶苦茶なお話ですが、この時代のデリバリーが今ではありえない「鍋料理」なのが、この話のキモ。
「鍋料理」なら具材が崩れていても、なんとかごまかせるかも?(いや、実際は無理だと思うけど…)
そんな期待感を持たせつつ、最後のオチを怒涛の勢いでバシッと決める。
タイトルからオチは想像できてしまうのですが、歌丸師匠の話術でどんどん話に引き込まれてしまいます。
寄席の観客をいじった「枕」(本題に入るための、ウォーミングアップ的な話)も楽しい一席。
再生時間も約10分と短く、はじめて落語に興味をもった方でも気軽に聴けちゃいます。
「つる」
横丁の物知り隠居のところに、顔見知りの男がたずねて来て…
『なぜ鶴(つる)は日本の名鳥なのか』と質問する。
隠居は『鶴の優雅さ、日本の銘木の松と並んだ時の美しさからだ』と言うと…
男は『確かに鶴は美しいが、首が長い』と言い返す。
『鶴はむかし、首長鳥(くびながどり)と言われていた』と隠居が説明すると…
『ではなぜ首長鳥を「鶴」と呼ぶようになったのか?』と男がしつこく聞いてくる。
隠居は「適当な作り話」をでっちあげ、鶴の名の由来を男に教える。
男はさっそく得意げに、その話を友人に教えようとするのだが…
今回紹介した中で、いちばんバカバカしく、頭をフラットにして楽しめる作品。
古典落語の敷居が高いイメージを、ガラッと変えてくれるほどのくだらなさです。
・「つるの名の由来を『つーーー』っと、間抜けな調子で説明する隠居のセリフ」
・「男が友人に上手く説明できず、バッサリと話を終わらせてしまうオチ」
こんな感じの漫才みたいな掛け合いが続く、歌丸師匠の演技がコミカルで笑えます。
肩ひじ張らずに聴けちゃうので、落語は苦手という方にもおすすめです。
まとめ
今回は、Amazonオーディブルで聴ける「桂歌丸」師匠の落語3選!を紹介しました。
オーディブルのナレーションに慣れている自分には、ライブ感のある落語の語りは新鮮に感じましたね。
歌丸師匠の「息づかい」「お茶をすする音」が音源を通して伝わり、笑いの中にも緊張感があるのも良かったです。
また、アラフィフ世代の自分には「音源の古さ」や「時事ネタ」がノスタルジックで、昔を懐かしむ感覚もありました。
北海道が生んだ大スター!あの「大泉洋」さんも、幼少期に落語を暗記したことが、今のトーク力を養ったとのこと。
みなさんもAmazonオーディブルで歌丸師匠の落語を暗記すれば…
あのとんでもないトーク力を身につけることができるかもしれませんね…。(^^;)
今回おすすめした書籍を聴いた(読んだ)方は、コメントから感想を聞かせてもらえたら嬉しいです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!