今回紹介するAudible作品は『スピノザの診察室』です。
2009年に『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞した夏川草介氏が、2023年に発表された本作。
医師としても20年間勤務する著者が「人の命の在り方を丁寧に描いた」と語る物語は、”医療の本質”を考えさせられる一冊です。
重いテーマを扱いながらも、飄々とした主人公の医師「雄町 哲郎」と、彼を取り巻く個性的なキャラクターたちのエンタメ的スパイスも見逃せない『スピノザの診察室』。
さっそく紹介していきましょう!
『スピノザの診察室』|Audible(オーディブル)作品紹介
2024年本屋大賞4位にランクイン!
累計発行部数340万部のベストセラー「神様のカルテ」シリーズの著者で、現役の医師でもある夏川草介氏が新たに書き下ろした医療小説『スピノザの診察室』。
京都の地域病院を舞台に、内科医「雄町哲郎」の日常を通じて「医療の本質とは何なのか?」を問う感動ストーリーです。
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『スピノザの診察室』|あらすじ・内容
京都の町中の地域病院で内科医として働く主人公「雄町 哲郎」。
30代後半に差し掛かった彼は、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を有望された凄腕の医師だった。
ある事情で病院を移った哲郎ではあるが、医療技術の腕は相変わらずながらも、今は余命短い患者の往診や、入院中の高齢者たちの健診にと日々忙しく働いている。
そんな彼のもとへ大学病院時代の先輩で、今は大学准教授である「花垣」が訪れる。
哲郎の医師としての技量を認めている花垣は、研修と称して愛弟子の「南 茉莉」を哲郎のもとへ送り込んでくるのだった…
とある地域病院の”奇跡も魔法もおきない”日々の中で、命と向き合い続ける医師「雄町哲郎」を描く「スピノザの診察室」。
普段は頼りなさげなのに、実は凄腕医師。
そんな彼の周囲に巻き起こる人間ドラマを、感動的に描きます。
ちなみに「スピノザ」とは1600年代に生きたオランダの哲学者で、主著は本作にも登場する「エチカ」。
内容は…もちろんアラフィフ父には???です。(^^;)
『スピノザの診察室』|Audibleで聴いてみた感想と評価
Audibleでも十分楽しめる『スピノザの診察室』ですが、個人的には書籍の方が感情移入しやすい作品だとも感じました。
理由は、夏の京都の情緒と、哲郎ら登場人物たちの心の描写がリンクする物語は、読み手の想像をかきたてさせる書籍のほうが向いているから。
鴨川、四条通り、北野天満宮、阿闍梨餅、長五郎餅…。
夏川氏が描く”うだる暑さの京都と一服の涼”の秀逸な描写と、お盆という特別な時期に”生と死”について向き合う哲郎の心情に、立ち止まって思いを馳せたくなる一冊です。
もちろんエンタメとしてAudibleでも十分楽しめますが、丁寧に読み解きたい人には書籍で楽しんでみるのをオススメします。
Audibleで楽しんだ僕ですが、書籍派の妻へのプレゼントも兼ねて本でも購入しました(^^♪
● 具体的に良かったと思う点は…
・「雄町哲郎」のキャラクターがとにかく魅力的!
・意外にもドラマチックなストーリーに引き込まれる!
・哲郎を演じる、吉野さんの声にハマる!
普段は頼りなさげなのに、やるときはやる! そして評価されることに興味は皆無…。 こんな哲郎オジサン「惚れてまうやろー!」以外の何者でもありません。
淡々とした前半のストーリーから、後半のドラマチックな展開も◎!
声優の吉野さんのナレーションは、掴みどころのない哲郎のイメージ通りで、他のキャラクターたちとの演じ分けも良かったです。
● イマイチだったかなと感じた点は…
・登場人物が多く、相関図の理解に手間取る?
・当然ながら医療の専門的な内容は理解できず…
登場人物が多いので、読書初心者がAudibleで聴くと相関図を把握できず、話に置いていかれる懸念はあります。
物語にリアリティを持たせるため、医療の専門的な内容が出てきますが、当然ながら理解はできず…。
とはいえ理解できなくても、話の大筋には影響はありません。(^^;)
というわけで、アラフィフ父の5段階評価は以下としました。
Audibleでも内容は理解できた? | |
ナレーションの魅力は? | |
エンターテイメント性は? | |
総合評価は? |
まとめ
今回はAudibleで聴ける夏川草介氏の『スピノザの診察室 』をご紹介しました。
僕の中では、2024年本屋大賞受賞作品の中で断然1番の面白さだった本作!
50歳を過ぎた自分には「人生の最後はどうありたいか?」を考えさせられる、心に響く一冊でした。
医療の本質を自問しながらも、どこか達観した佇まいの魅力的なイケおじ「雄町哲郎」。
そんな彼の人物像に、女性ならずともアラフィフおっさんも惚れこんでしまう素敵な作品です。(^^♪
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今回紹介した『スピノザの診察室』を聴いた方はコメントから感想を聞かせてくれたら嬉しいです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに(^^♪