今回紹介する【Audible】作品は
『喫茶おじさん』です。
<著> 原田 ひ香
コーヒー好きのアラフィフ父の目にとまったコミカルなタイトル。
”早期退職&純喫茶”
というワードに興味がわき聴いてみたのですが、予想以上に面白くハマってしまいました。
まるであの人気ドラマ「孤〇のグル〇」のようなひとり語りで、喫茶グルメを楽しむ主人公「松尾 純一郎」。
しかし順風満帆な早期退職とはいえない彼の悩みや不安は、僕らと同世代に通じる部分もおおく、おもわず共感させられてしまいます。
セミリタイアに憧れる50代にも、すでにセミリタイアした50代にも心に響く物語。
迷える50代は必聴です。
それでは紹介していきましょー!
『喫茶おじさん』は【Audible】でも楽しめる作品だった!?

結論からいえば『喫茶おじさん』は”聴く読書”でも十分楽しめる、【Audible】向きの書籍でした。
理由は以下。
主人公の心の描写がダイレクトに伝わる!
主人公「松尾」の一人称視点で描く本作。
セミリタイアしたおじさんの悲哀を実際に耳から聴くことで、よりいっそう心情に寄り添えます。
コーヒーと喫茶グルメの美味しさに驚嘆しがらも、家族や仕事に悩む彼の姿は、ナレーターの中川さんの演技力も相まってストーリーに深みを感じることができるでしょう。
絶品喫茶グルメのイメージをかきたてる!
食パン一斤をつかった特大卵サンド。
きらびやかな寒天に白玉と花豆で彩られたあんみつ。
松尾の目を通して描かれる、数々の喫茶グルメに聴いているだけでお腹が空いてきます。
”聴く読書”の感情ある演出は、【Audible】ならではの醍醐味です。
早期退職の悲哀をポップに描く世界感がgood!
おせじにも有意義なセカンドライフを謳歌できているとはいえない松尾。
ですが、その楽観主義的キャラクターは、ストーリーを決して重い雰囲気にせず、終始ポップな空気感を漂わせながら物語を進行させていきます。
ナレーターの中川さんの”悲観”と”楽観”のバランスを保つ絶妙な語り口も聴きどころです。
『喫茶おじさん』|作品紹介

本書は2023年10月に小学館から出版。
著者は2007年に『はじまらないティータイム』で第31回すばる文学賞を受賞し小説家デビューをはたした原田 ひ香氏です。
2018年発刊の家計節約を描いた『三千円の使いかた』は、2023年にテレビドラマ化もされ大ブレイクしました。
そんな原田氏が描く、
”冴えない早期退職おじさんの喫茶店巡り” を綴る物語。
”家族、お金、老後”
多くの悩みを抱えながらも、コーヒーと喫茶グルメに心癒される主人公「松尾」の生き様に、自身のセカンドライフを考えさせられるような小説です。
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『喫茶おじさん』|あらすじ

大手ゼネコン会社を早期退職し、現在無職の「松尾 純一郎」。
妻子はあるが、妻の亜希子は大学二年の娘の暮らすアパートへと引っ越してしまい二人とは別居中。
57歳で再就職のあてもない松尾。
ふらりと入った喫茶店でコーヒーと軽食を味わった彼は、喫茶店巡りを趣味にしようと思いつく。
銀座、新橋、アメ横、渋谷…
純喫茶の名店を訪れ喫茶グルメを味わうも、じつは彼には苦い過去があり…
『喫茶おじさん』|【Audible】で聴いてみた感想と評価

『喫茶おじさん』をAudibleで聴いてみた感想は…
「松尾の楽観的な生き様に、良い意味でも悪い意味でも共感した!」
でした。
セミリタイアおじさんの第二の人生を背景に、純喫茶巡りを描く本書。
某ドラマのように喫茶グルメを独り語りで堪能する物語としても楽しめますが、退職を視野に入れる50代サラリーマンの僕には身につまされるお話でした。
優柔不断で他人の心に無頓着。
悪気はないのに周囲をイライラさせてしまう主人公は「まるで自分のことのよう」と反省しつつも…
シニアからのセカンドライフは彼のような「まあ、いいか」という楽観的な考え方も必要という勇気をくれる作品でした。
良かったところは…?

とにかく美味しそうな喫茶グルメ!
食欲をかきたてる数々の絶品メニュー。
「卵サンド」「キッシュ」といった軽食から、「あんみつ」「プリンアラモード」といったスイーツまで、どれも美味しそうに喫茶グルメをほおばる松尾の表情から、著者の純喫茶愛を感じます。
実在する店舗をモデルにしており、リアリティーがあるのもgoodです。
女性が描く50代おじさん像が面白い!
著者の原田氏の女性目線から描くおじさん像が秀逸です。
女性だからこそ描ける”男のダメさ加減”が面白おかしく、世の奥様方は松尾と旦那さんの共通箇所にあるあるを感じるでしょう。
夢見るおじさんの”自分をわかっていない滑稽さ”をポップに描く原田氏の文章は、女性にも共感できる部分が多いとおもいます。
世界観にマッチしたナレーション!
ネガティブとポジティブのバランスを取りつつ、のらりくらりと松尾を演じる中川さんのナレーションがgoodです。
他人に詰められても、いまいちピンと来ない「松尾」。
そんな彼を見事に演じる表現力に、50代おじさんは自分自身と重ねてしまうこと請け合いです。
イマイチだったのは…?

松尾のキャラクターに嫌悪感をかんじる…
世間知らずで優柔不断。人の気持ちが分からず煮え切らない…
そんな松尾のキャラクターに嫌悪感をしめすレビューもしばしば。
たしかに「喫茶店巡りなんかしてる場合かよ!」と、ツッコミたくなる気持ちは分からなくもないのですが…
束の間の現実逃避を楽しむ彼の姿は、人生を思い悩むアラフィフ父には理解できるところもありました。
中盤から終盤はすこしダレる感も…
序盤の展開と後半の伏線回収は〇。
しかし中盤から後半にかけてはマンネリさを感じる場面も。
再生時間(標準再生)8時間はそれほど長いとは思いませんでしたが、イッキに聴くと集中が途切れてしまうかもです。
アラフィフ父の五段階評価は…?

というわけで、アラフィフ父の五段階評価はコチラ!
Audibleでも内容は理解できた? | |
ナレーションの魅力は? | |
エンターテイメント性は? | |
総合評価は? |
まとめ

今回は【Audible】で聴ける小説
『喫茶おじさん』
をご紹介しました。
記事をまとめるとこんな感じ…
『喫茶店x早期退職おじさん』の物語は【Audible】でも十分楽しめた!
–
セミリタイアの夢と現実を描くドラマはアラフィフ世代に響く小説!
–
感情表現で喫茶グルメの美味しさが伝わるのは”聴く読書”ならでは!
–
ナレーターの中川さんの悲哀と軽妙のバランス感ある朗読がgood!
–
松尾の楽観的キャラクターには賛否両論も…
”セミリタイアして、”自由に生きたい!”
なんて呑気に考えていたるアラフィフ父には心にささった本書。
結局のところ、どんなに羨ましいと思う人でも悩みや不安は尽きることはないのだなと考えさせられる作品でした。
そんな中でも自分の心に素直に生きようとする松尾の生き様は、50代からのセカンドライフを過ごす良いお手本になるのではと感じましたね。
現状を悲観せず今を精一杯生きることが、これからの人生を充実させる第一歩。
家族を持つようになってからは、めっきり一人で飲食店に入ることがなくなったアラフィフ父ですが…
たまには贅沢して喫茶店でひとりスイーツを味わうのも悪くないなと思わせてくれる一冊でございました。

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最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました。
次回の記事もお楽しみに。 (^^♪